「年明けうどん」をご存知でしょうか。讃岐うどんの本場、香川県では、年始にうどんを食べる風習があります。そこには、うどんのように太く長くいきていけますようにという、長寿への願いが込められているといいます。その願いにあやかり、当院でも入院治療中の患者さんに、「地元のうどんを食べてもらいたい」と、病棟スタッフと栄養士が奮起しました。

「太く長いうどん」と言えば…川添ニュースでも以前ご紹介したことがある「牧のうどん」。地元では「マッキー」や「牧の」などの異名を持つほど、長く愛され続けているうどん店です。新年会の目玉の一つとして、この名店の味を皆さんに楽しんでいただきました。ちなみに、2病棟で外食店のうどんを提供するのは、今回が初の試みです。

お店の臨場感を出すために、患者さんの目の前で熱々のスープを注ぎ、スタッフが店員役となり患者さんのもとに配膳するという形で提供しました。また、嚥下機能に不安がある方のために、麺を短く刻んたものも準備し、全ての患者さんに牧のうどんを楽しんでいただけるよう工夫しました。

普段外出の機会が少ない患者さんの期待はピークを迎え、なかには、うどんを待ちきれず、「すみません！待っています。」と挙手をしてアピールされる方も。また、2杯目のおかわりに挑戦しようとされる方もいらしたり、思っていた以上の反響がありました。
食事の後にお話しを伺うと、「家の近くに“牧のうどん”があったんですけど、2年近く食べてなかったので、懐かしかったです。今までいろいろな病院に入院しましたけど、ここみたいに食事が美味しいところは無くて、色々してくださって、ありがたいです。」
「太くてもちもちしていて、軟麺で良かったです。美味しかったです。」
「奥歯が無いけど、このうどんだったら食べられます。」など、嬉しい感想を沢山いただくことができました。