新着情報
2025.11.25
川添ニュース
視覚障がい者理解講座【シーサイド病院共同研修】
見えない状態を体験する為アイマスクを装着まず障がいの種別ごとの特徴や必要な支援、関わり方の基本について聴講しました。その後はアイマスクを装着し、実際に“見えない状態”を体験しながら、介助実習をおこないました。視覚障がい者としての歩行体験や介助者としての関わりをそれぞれ経験することで、多くの学びや気づきを得る貴重な機会となりました。
*視覚障がい者体験をしたスタッフの声
- 知っている人だからこその得られる安心感
声をかけてくれるのが知っているスタッフであれば安心して従えますが、全く知らない人の場合は声かけのタイミングや介助者を信じて良いのかが分からず、不安や恐怖が大きいのではないかと感じました。 - 歩行時のペースの難しさ
介助者はペースを「合わせよう」としてくれますが、実際には介助者のペースに合わせる方が迷いなく歩けるという発見がありました。 - 常に続く緊張と精神的疲労
「ぶつかるのでは」という緊張感が絶えずあり、見えない状態で移動することの精神的負荷の大きさを実感しました。
* 介助者を体験したスタッフの声
- どのタイミングで声をかけるべきか悩む
特に階段や段差では、合図を出すタイミングが難しかったです。 - 歩く速度を合わせる難しさ
視覚障がい者に合わせるつもりでも、実際には微妙な速度調整が難しく、想像以上の技術が必要だと感じました。 - 普段使わない技術への気づき
伝え方や接し方には“コツ”があり、日常のコミュニケーションとは異なる配慮が必要だと思いました。
また、体験を通して「介助者は広いホールのように障害物がない所の方が安全では無いかと感じる一方で、視覚障がい者は多少障害物があっても“慣れた駅”の方が安心する」という、健常者と視覚障がい者の感覚の違いを理解できたとの声もありました。
健常者として生活していると気付きにくい歩行時の不安や、信号機の音・人の話し声といった“音による情報”の大切さ、状況を判断する技術など、想像に及ばない視覚障がい者の生活を体感することができました。研修を通して他者を知ることの重要性を深く理解する機会となり、非常に実りある時間となりました。
今後も、どなたでも安心してお越しいただける病院づくりを目指し、職員一同、研修を重ね支援技術の向上に努めてまいります。
実技